シーゴの Excel 研究室

タイトル変更しました (旧称:今日を乗り切るExcel研究所)

Excel シートを素早く切り替えたい (2/2)

今回はワークシート探しの効率化を探る記事の2回目です。「名前」を活用したシート間移動ができないか検討します。また、シート名を「名前」に登録するマクロを作成します。

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「名前の定義」で「ブックマーク」

Excel にも Web ブラウザの「ブックマーク」のような機能があればだいぶ便利です。

Excel にそのような機能自体はありませんが、「名前」がその代りとして使えるかもしれません。

Excel でいう「名前」とは、セル範囲につけられるタグのようなものです。

本来「名前」は、数式で使う参照先を、"A1:C20" のようなセル参照の代わりに、"価格"のようなデータ内容を表す名称をつけることで、数式の意味を分かり易くするために用意された機能です。

「名前」はそれだけでなく、定義済みの名前を指定してその参照先へ移動することもできるのです。 「名前」を流用すれば、シートのブックマーク的な使い方ができるはずです。

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Excel シートを素早く切り替えたい (1/2)

今回は、複数のシート間を素早く移動する操作方法について調べました。 記事が長くなったため、2回に分けて掲載します。

ワークシート探しに時間をかけたくない

Excel のワークシート数が増えてくると、シート間の移動に手間取るようになってイライラします。 シートをバタバタとめくって探しまわしたり、見出しタブのスクロールを凝視してシート名が出てくるのを待っている時間は本当に人生のムダ使いです。

シートを追加するのはとても簡単なので、増やしすぎないよう気を付けます。

個人的には経験上、1ワークブックあたり数シートが実用的な限界かなと感じています。 人によっては1ブック1シートと潔く割り切って使う流儀もあるようです。

そうは言っても、共有フォルダなどに置いてある、みんなで使うような Excel ファイルは、どうしても大量シートになりがちです。 何かの管理や定義をしたりするようなファイルは数十シートになることがザラにあり、 時には100シート超級にまで育ってしまった巨大ブックに出くわすこともあります。

シート間の行ったり来たりで作業効率も悪いですが、シート探しに費やす時間だけでも足し合わせてみれば馬鹿にはなりません。

本当は Excel の機能として、「目次」や「シート名検索」、「移動履歴」、「戻る」、「ブックマーク」などがあって欲しいのですが、シート操作まわりの使い勝手は、Excel が新しくなっても、なかなか向上されてこなかったところです。

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Excel 一覧表の階層をツリーでパカパカしたい

今回は、Excel アウトライン機能を使って、階層的な一覧をツリー状に折りたためるようにする手順を調べます。また、項目の内容から自動でアウトライン化するマクロも紹介します。

Excel で管理してますか

個人的に、 Excel で作られた「〇〇管理表」や「××一覧」といった長いシートが非常に苦手です。

管理項目がズラッと並んだ長大なシートをあちこちスロールしながらセルを埋めていると、 次第に脳が空転しはじめて内容に集中できなくなり、ハッと気が付いたら夕方になっていたりするのですが、それは筆者だけでしょうか。

理由はわからないのですが、仕事の内容だけの問題ではなく、単に大量の文言が一度に視野に入るだけでも、集中力が削がれる心理的効果があるように思います。

大抵の長い一覧表は項目見出しが階層的に整理されています。 せめて見なくてもいい範囲は隠せるように、ツリー表示でパカパカと折りたたむことができれば、そこだけに集中して作業を進められ、早く帰れるよういになるはずです。

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Excelを右クリックから読み取り専用で開きたい

今回は、Excelファイルを読み取り専用で開く方法その2です。読み取り専用 Excel ショートカットや読み取り専用ファイル属性を利用した方法を検討し、そのためのバッチも紹介します。

本当に知りたかったのは?

以前本ブログで、「 開いている Excel ブック」を読み取り専用に切り替える方法を紹介しました。

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この記事は、ひと気のない当ブログにしてはけっこうなアクセス数があるようです。 自分的にはかなりマイナーな話題だと思っていたので、ちょっと意外な気がしています。

本当にその内容に需要があったのでしょうか。 実は単に Google などで検索した時のキーワードがかぶっていただけで、本当に読者が知りたかったことからすれば期待外れの記事だったのではないでしょうか。 タイトルもちょっと紛らわしかったりしなかったでしょうか。

検索でいらした方々が本当に知りたかった/やりたかったことが何なのかはちょっと分かりかねるのですが、「Excel を読み取り専用で開く方法」に関連したありそうな話題について、もういくつか掘り下げてみようと思います。

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Excel で CSV ファイルを「0落ち」や「文字化け」なしで開きたい

今回は、Excel で CSV ファイルを開くと起きる「0落ち」や「文字化け」の問題に対処する手段の一つとして、「クエリ エディター」を使う方法を紹介します。 また関連して、Excel で CSV ファイルの再読み込みをするマクロを作成します。

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Excel の CSV 問題とは

Excel で CSV ファイルを開くと、いろいろと問題が起きがちなのですが、一番よく遭遇するのはいわゆる「0落ち(ゼロ落ち)」と「文字化け」でしょう。

「0落ち」は、「00123」のような0詰め番号の 0 が無くなり、ただの「123」になってしまう現象で、Excel がデータを数字列を数値に変換するために起こります。 これは0詰だけの問題ではなく、ほかにも勝手に数値に変換されるデータに、カッコ付き数字((123))、金額(\123)、全角数字(123)、日付などがあります。 もっと言えば、「セルの書式設定」の「表示形式」にあるパターンに当てはまるデータはどれも数値変換で壊される可能性があります。

もう一つの「文字化け」は、日本語の文字がめちゃくちゃな読めない文字となって表示されることです。これは、CSVのテキストエンコーディングが、標準的な「UTF-8」となっているのに、 Excel が「シフトJIS」と読み違えるために起こる現象です。 UTF-8 の問題については別記事に取り上げました。

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これらの問題は本当に余計で迷惑なことで、全国 Excel ユーザイライラ度ランキンクトップ3以内には入っているのではないでしょうか。

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