シーゴの Excel 研究室

タイトル変更しました (旧称:今日を乗り切るExcel研究所)

複数リストから全ての組み合わせデータを作りたい(2/2)

今回はデータの組み合わせの作成方法を探る前回記事の続き(2/2)です。 Excel 2016 の場合の「データの取得と変換」を使う方法を紹介します。 また、組み合わせを自動生成するマクロも公開します。

Excel 2010 や 2013 をご使用の方は、前回の記事をご参考にして下さい。

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【追記 2021/09/13】 本記事の内容よりもお手軽なバッチとクエリも用意しましたので以下記事もお試しください。 www.shegolab.jp

【追記 2022/04/25】 VBS版 と PowerShell 版も作成しましたのでお試しを。

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Excel 2016 / Office 365 ⇒ 「データの取得と変換」を使う

Excel 2016 以降なら新機能の「データの取得と変換」(または「取得と変換」)が使えます。

「データの取得と変換」には高度なデータ加工をサポートするために、データベース並みの様々なデータ結合形式が用意されています。

ところが、またここでもなぜか、肝心のクロス結合機能がありません。

以下に紹介する手順は、「データの取得と変換」によるデータ加工機能を駆使して、結果的にクロス結合と同等の組み合わせデータを生成するものです。

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複数リストから全ての組み合わせデータを作りたい(1/2)

今回は、いくつかの項目リストをもとに、その組み合わせの全パターンデータを、Excel を使って作成する手順について調べます。 また、それを自動生成するマクロを作成します。

長くなったので記事を2回に分けます。今回は Excel 2010 と 2013 に対応した手順です。

【追記 2021/09/13】 本記事の方法よりお手軽にできるバッチとクエリを作成しましたので以下記事もお試しください。

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【追記 2022/04/25】 VBS版 と PowerShell 版も作成しましたのでお試しを。

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組み合わせの問題

たとえば、洋服の色とサイズ、入試の学科と試験科目、タスクの分類とステータスのように、私たちが普段扱っている「データ」というものは、ある程度決まった項目内容(種別や区分)を組み合わせるものが多いです。

業務によっては、これら項目の組み合わせを全て網羅したデータを書き出すという作業をすることがあります。

この「組み合わせ」というのはなかなかやっかいです。

それが2つのリストの組み合わせなら、コピー&ペーストの単純労働で何とかなるでしょう。 でも、3つ4つの組み合わせとなると、もう人間にはムリです。 まず精神がくじけます。

組み合わせによるパターンの数はリスト内容の数の掛け算になるので、 対象リストが増えるにつれ作業量は爆発的に膨れ上がるのです。

このような力業作業こそ、本来コンピュータが得意とする仕事のはずです。

我らが頼れる Excel さんなら、一発で一瞬にしてやっつけてくれることでしょう。

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複数のセル結合をサクサクとやりたい

今回は、書式のみのコピー&ペーストで、セル結合の作業を素早くやる手順について見直してみました。

セル結合の研究

Excel でセル結合を何度も繰り返すのは面倒くさいですね。

当ブログでもこれまで何度かセル結合に関連した記事を書かせていただきました。

そのためにいろいろ研究していく中で、セル結合というのは結局「書式」のひとつに過ぎないということを理解しました。

つまり、本当に複数のセル同士が一つにくっついているわけではなく、 一個の代表セルがほかのセルを覆うという書式として、見かけ上結合したように見せかけているだけなのです。

そうと分かれば、面倒くさいセル結合の効率化ももっとやりようがありそうです。

書式の操作という観点も入れて、複数の結合セルを素早く作成する手順を、全体的に見直してみました。

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Excel シートを素早く切り替えたい (2/2)

今回はワークシート探しの効率化を探る記事の2回目です。「名前」を活用したシート間移動ができないか検討します。また、シート名を「名前」に登録するマクロを作成します。

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「名前の定義」で「ブックマーク」

Excel にも Web ブラウザの「ブックマーク」のような機能があればだいぶ便利です。

Excel にそのような機能自体はありませんが、「名前」がその代りとして使えるかもしれません。

Excel でいう「名前」とは、セル範囲につけられるタグのようなものです。

本来「名前」は、数式で使う参照先を、"A1:C20" のようなセル参照の代わりに、"価格"のようなデータ内容を表す名称をつけることで、数式の意味を分かり易くするために用意された機能です。

「名前」はそれだけでなく、定義済みの名前を指定してその参照先へ移動することもできるのです。 「名前」を流用すれば、シートのブックマーク的な使い方ができるはずです。

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Excel シートを素早く切り替えたい (1/2)

今回は、複数のシート間を素早く移動する操作方法について調べました。 記事が長くなったため、2回に分けて掲載します。

ワークシート探しに時間をかけたくない

Excel のワークシート数が増えてくると、シート間の移動に手間取るようになってイライラします。 シートをバタバタとめくって探しまわしたり、見出しタブのスクロールを凝視してシート名が出てくるのを待っている時間は本当に人生のムダ使いです。

シートを追加するのはとても簡単なので、増やしすぎないよう気を付けます。

個人的には経験上、1ワークブックあたり数シートが実用的な限界かなと感じています。 人によっては1ブック1シートと潔く割り切って使う流儀もあるようです。

そうは言っても、共有フォルダなどに置いてある、みんなで使うような Excel ファイルは、どうしても大量シートになりがちです。 何かの管理や定義をしたりするようなファイルは数十シートになることがザラにあり、 時には100シート超級にまで育ってしまった巨大ブックに出くわすこともあります。

シート間の行ったり来たりで作業効率も悪いですが、シート探しに費やす時間だけでも足し合わせてみれば馬鹿にはなりません。

本当は Excel の機能として、「目次」や「シート名検索」、「移動履歴」、「戻る」、「ブックマーク」などがあって欲しいのですが、シート操作まわりの使い勝手は、Excel が新しくなっても、なかなか向上されてこなかったところです。

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